多趣味な社会人のブログ

プロ野球、自転車レース、競馬、財テク、政治経済、教育問題など様々な記事を発信しています。

平手友梨奈が「サイレントマジョリティ」を通して伝えたいこと

 サイレントマジョリティを聴いて、全身に衝撃が走りました。強いメッセージ性をもった歌詞を、全身で表現している欅坂46のメンバーの皆さん、特にセンターの平手友梨奈さんのパフォーマンスには心を揺さぶられました。ダンス、歌い方、表情すべてに、言葉にできないほどのエネルギーが満ち溢れています。僭越ながら、歌詞の一部について解説させていただきます。

 

「人が溢れた交差点をどこへ行く?」

 いきなり、鋭い問いを投げかけられます。多数派に従って動いていく社会を、人が溢れた交差点になぞらえ、社会に属する一人ひとりの人間に向かって問いかけるのです。

「群れの中に紛れるように歩いてる(疑わずに)」

 何も疑問を持つことなく、当然のようにみんなが向かう方に進んでしまっている。進むべき道を、自分で考えずに大衆に合わせてしまっていることを表現しています。

「誰かと違うことに何をためらうのだろう」

 小学生の時から、周りと同じであることに安心感を覚えていました。逆に、他人と違う部分があると不安になったほどです。中学生の頃から、徐々に個性を持ちたいと考えるようになりましたが、周りと同じであることに安心するという根本的な考え方は、高校生ぐらいまで残っていたように思います。人と違う部分があっても自信をもてるようになったのは、つい最近のことだと思います。

「君は君らしく生きていく自由があるんだ大人たちに支配されるな」

 世間の常識に支配されず、自分の価値観で生きる権利があるということを、サビの部分で見事に伝えてくれています。その通りです。大人たちが作ったルールがすべて正しいということはあり得ないわけで、そこに縛られる必要はまったくないのです。

「この世界は群れていても始まらない、YESでいいのか?サイレントマジョリティ

 多数派がいつも正しいとは限りません。大衆に従うことがいかに危険なことであるかは、歴史を学んでいれば分かると思います。中世のヨーロッパでは、多くの人が天動説を信じていましたが、真実は地動説でした。また、ナチスドイツにおけるユダヤ人迫害も、ドイツ国内の大衆が危ない方向に暴走してしまったことが要因です。

「選べることが大事なんだ、人に任せるな」

 自分で選択することが大事です。最近、選挙の投票率が低下していますが、投票に行かないということは、選べる権利を放棄しているのです。大事な選択は、他人に任せるのではなく自分で考えて選ぶようにしましょう。

 

 この曲の歌詞は、全体を通してメッセージ性が強いですが、特に印象に残った部分を書き出してみました。この曲が出たとき、平手さんは中学生3年生だったというのですから驚きです。平手さん自身は、すでに自分の生き方を確立しているのではないかと思います。平手さんは、世間と自分との間にある温度差を敏感に感じ取っているのではないでしょうか。その中でもがき苦しみながらも、自分らしく生きていくといった強い意志を、曲を通じて表現しているように思います。この曲を中学生時代に聴けていたら、私の人生も少し変わったものになっていたかもしれません。