多趣味な社会人のブログ

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【ポーカー⑦】練習問題

これまでの記事で、初心者の方に覚えてほしい基礎的な知識を並べました。今回は、趣向を変えてこれまでの知識を踏まえた練習問題を出したいと思います。なお、解答はあくまでも私の主観によるものであり、GTOやソルバーなど解析ソフトの裏付けはありませんのでご了承ください。

 

問1)あなたはA♣8♦を持っています。次のうち、どちらのボードが自分にとって好ましいか選んでください。

ハンド A♣8♦  

① ボード J♦T♥9♣2♠

② ボード 7♦6♥5♣2♠

 

答1) ②

どちらもオープンエンドですが、①ではQが落ちた場合、K相手に上ストレートを完成されてしまいます。②の場合、9が落ちても相手がT8を持っていない限り勝っています。

 

問2)あなたは9♣8♦を持っています。次のうち、どちらのボードが自分にとって好ましいか選んでください。

① ボード J♦T♥3♠2♣

② ボード T♦7♥3♠2♣

 

答2) ②

この問題は少々難しかったと思います。

1番のポイントは、上ストレートに負ける可能性の有無です。①でQを引いた際、AKに負けてしまいますが、②でJを引いても上ストレートは完成しません。①では7を引いた場合のみナッツストレートとなりますが、②ではJと6どちらを引いてもナッツストレートの完成です。

また、ストレートの気づかれにくさという点でも②は優れています。なぜなら、①のボードでは98、KQのどちらもオープンエンドになりますが、②では98しかオープンエンドにならないからです。(厳密には32がでているため45もオープンエンドになりますが、ここでは無視してください)また、Jが落ちても数字がつながっていないため、ストレートに気づかれにくいのです。下記の2つを見比べると一目瞭然です。

甲 7♥6♦5♣4♠2♠

乙 J♥T♦7♣3♠2♠

 

問3)以下の状況で、より好ましいリバーカードはどちらか選んでください。

ハンド A♣8♦ ボード J♦T♥9♣2♠

① リバー Q♥

② リバー 7♥

 

答3) ②

①のようにQが落ちてしまうと、相手にKを持たれていた場合に上ストレートが完成してしまいます。この問題は、今までの記事を読んでくださった方には簡単だったのではないでしょうか。

 

問4)以下の状況で、より強力なのはどちらか選んでください。

① ハンド 7♥5♦  ボード  8♥6♣2♠

② リバー 8♥7♦  ボード  6♥5♣2♠

 

答4) ①

便宜上正解は①としましたが、実際この2つの状況はあまり差がありません。①を正解にした理由は、相手にオープンエンドを持っていることを気づかれにくいからです。87のように連続したハンドは想定しやすいですが、7と5のように1つ数字が離れたハンドのオープンエンドは想定しにくいのです。ちなみに、数字が1つ飛んでいるハンドを「ワンギャッパー」といいます。

 

問5)この問題は趣向を変えます。①と②はどちらもトップヒットトップキッカーです。では、①が②よりも価値の高い状況である理由を説明してください。

 

① ハンド A♥Q♦  ボード Q♣6♠2♥

② ハンド A♥8♦  ボード 8♣6♠2♥

 

答5) ターン以降で逆転される可能性が低いから

どちらもトップヒットトップキッカーなので、現状は両方とも強い状況です。では、なぜ①の方が優れているかというと、①の方がターン以降で逆転される可能性が低いからです。どういうことかというと、①の場合Qより大きいカードはKとAしかありません。Aが出た場合、自分もAを持っているため2ペアに昇格します。逆転されるケースは、ターン以降でKが落ちて、相手もKを持っているケースくらいしかないのです。

②は現状トップヒットトップキッカーではありますが、9~Kのいずれかが落ちると逆転される可能性があります。もちろん、相手がそのカードを持っているとは限らないのですが、相手のハンドが見えていない以上高位のペアを警戒する必要があります

また、②で負けているケースとしては相手に9以上のペアを持っているケースがあります。①ではQ、K、Aのペアにしか負けていません。(6、2のペアについては①と②で同条件ナタメここでは無視します)Q、K、Aのペアに関してはレイズなど強いアクションをすることが多いため読みやすいですが、9~5など中間のポケットペアについてはプレミアハンドほど強いアクションを取らないケースが多いため、読みづらいのです。

AKがプレミアハンドといわれるゆえんは、AとKどちらがボードに出てもトップヒットトップキッカーになるからです。A8を持っていた場合、Aが当たっても相手のAxキッカー9以上に負けていますし、8が当たってもトップヒットになる可能性は低く、トップヒットになったとしても上のカードが多いため負けているハンドの種類が多いのです。

初心者の頃、Aがあれば強いと考えがちですが、もう1枚のカードが中間以下の場合はそこまで強くありません。個人的な意見になりますが、オフスートの場合はAT以下、スーテッドの場合はA8以下のハンドはそこまで強くないと思います。

 

まとめ

ポーカーを始めた頃、勝っていると思っていたハンドで負けていることが多々ありました。主な理由は、自分のハンドが強いと思っていても相対的に考えて弱いことに気づかなかったためです。こういった自分のハンドに対する間違った評価をなくすための近道は、このハンド、状況がなぜ強いのかを論理的に考えることです。具体的には、相手の持っている可能性がある複数のハンドに対して、どのくらいのハンドに勝っているかを想定します。もう一歩踏み込むと、ターンリバーに落ちるカードでどのくらいまくられるか、まくられやすい状況であるかを分析することで、現状の評価を制度の高いものにすることができます。

次回は、愛着のあるハンド「マイハンド」について分析します。