多趣味な社会人のブログ

プロ野球、自転車レース、競馬、財テク、政治経済、教育問題など様々な記事を発信しています。

【広島カープ】横浜に勝ち越し!!しかし内容は・・・

 

 DeNAとの3戦を終えて2勝1敗。

 カード勝ち越しを決めましたが、DeNAに初の白星を献上しました。

 それ以上に物申したいのは、3試合を通しての試合内容です。1戦目は4-0、2戦目は7-3といずれも4点差をつけての勝利ですが、試合内容を分析するとカープが抱える脆さが垣間見えました。

 

 

 

1戦目

 初回の攻撃で相手の内野陣にミスが生まれ、その隙に1塁ランナーの菊池はホームを狙いますが、暴走となりアウト。相手を助ける形になってしまいました。この会は鈴木がフォアボールを選び、松山にタイムリーが生まれています。菊池の暴走がなければ、少なくとも2点は入っていたと思います。

 ともあれさすがはエースの大瀬良。相手打線を散発3安打無四死球に抑えたことで、6回西川のソロHRによる追加点が価値ある1点になります。

 問題は8回の守備。塹江をセットアッパーとして考えているようなので、この場面での起用は分かります。しかし1アウト1、2塁のピンチを背負ってまで引っ張るべき投手でしょうか?あの時点では大道と森浦がベンチにいました。延長戦を考えなくていい今シーズン、1人1殺のつもりで継投してもよかったと思います。

 また、あの回は先頭打者のサードゴロを矢野が送球エラーしてしまったことからピンチが広がります。試合終盤でのエラーは勝敗に直結するため、経験を積んで安定感を出してほしいです。ただし、2アウト満塁から関根の鋭い打球をダイビングキャッチして自らが招いたピンチを帳消しにしたのは素晴らしいです。あれが抜けていれば確実に2点入っており、試合の行方は分かりませんでした。

 9回に栗林を使ったのは正しい判断で、セーブがつかないシーンではありますが絶対に勝たなくてはいけない試合で最善の選択だったと思います。これまでのシーズンを考えても、セーフティリードをしていた場面からDeNAに逆転負けするケースがあったので、そのリスクを考えて守護神を持ってきたのでしょう。栗林がマウンドに上がったことで、3番から始まる打線に逆転のチャンスを与えませんでした。

 

2戦目

 この試合、九里のピッチングが不安定でした。5回6回とピンチを招き、結果的には3失点に抑えたものの、一つ間違えれば5、6点取られていてもおかしくありませんでした。6回にピンチをまねいて2失点したことで、代打が出ていないにもかかわらず7回から継投に入る必要に迫られました。

 ただ7回から森浦➔ケムナ➔大道とつなぎ、栗林を温存しつつも危なげない投手リレーには、今シーズンのカープの強さを感じました。

 

3戦目

 野村の制球が悪く、4回2失点で降板。2失点はいずれもソロHRだったが、5点くらい取られていてもおかしく無いピッチングだった。

 気になったのは2番手のコルニエル。この試合は2点リードされているとはいえまだまだ中盤で、相手先発も5回までで100球越え。DeNAのリリーフ陣を考えても勝ちに行ける状況で、試合を諦めたといわれても仕方ない。結果論にはなるが、ロングリリーフ前提で中田廉を出すべきではなかったか。リードを広げられたら敗戦処理でコルニエルか島内につなぐ。打線が点を取ったら森浦か大道の勝ちパターンへスイッチ。

 終わってみれば、5回に牧のタイムリーで失った1点が大きくのしかかった。勝てたとまでは言わないが、引き分けには持ち込める試合だったと思う。まだ9試合しかしてないとはいえ、森浦、塹江、大道、栗林の4名が防御率0.00。リリーフ陣を考えれば、7回時点で同点ならば少なくとも負けはないのではないか。翌日試合がないことを考えると、1点負けてても勝ちパターンを投入すべき場面だったと思う。

 深刻なのは精彩の欠けた打線。不安定なピッチングの阪口に対し、3安打3四球で毎回ランナーを出しつつも無得点。球数112球かけて何とか5回を投げ切ったという印象だったが、そんな投手から1点も取れないようでは話にならない。とはいえ6回から防御率6点台のリリーフ陣に登板させたのだから、付け入るスキは十分あったはず。

 正直、DeNAで安定しているリリーフは伊勢と三嶋くらいではないか。毎回ランナーを出せたことは素晴らしいが、11残塁の拙攻はいただけない。

 残塁ダブルプレー、盗塁死、暴走死が今シーズンのカープ打線における明確な課題である。

 采配面で言えば、8回表1死1、2塁でバッター安部。ここは坂倉を出すべき場面ではないか。前日の試合では満塁HRを放つなど、勝負強く好調な坂倉に託すべきだったと思う。おそらく、安部が四球を選べば堂林に代えて坂倉という考えだったとは思うが、試合は終盤であり、出すべきカードを早めに切らないと手遅れになる。

 今シーズンは9回までで、負けるとしたら8回の裏までしか守備がないのだから、9回時点で守れる野手が残っていなくても一向にかまわないではないか。守備のできる選手を残すより、同点に追いつくことが先決であるのは言うまでもない。同点に追いついて初めて9回裏の守備を考えればよい。延長12回まであるのならば勝手は違うが、9回までと決まっている試合で攻撃のカードを出し切れなかったのでは見ている側も納得いきません。

 

 

 セリーグ2位のチーム打率2割6分6厘を誇りながら、得点に結びついていない打撃陣を見ていると歯がゆく感じます。今シーズンのカープは、8回から大量失点をした開幕戦を除くと7回以降点を取られていないので、7回までにリードを奪えれば勝利への道筋が見えます。これは昨年のカープにはありえなかった現象で、ルーキー3人がいかに戦力としてリリーフ陣を支えているかを表しています。塹江がもう少し安定して、ケムナ、コルニエル、中田廉、島内も1イニングを計算できる状態になれば、鉄壁のリリーフ陣となるでしょう。そうなると、敗戦処理の投手がいなくなりますが、先発投手が2、3失点で抑えてくれれば敗戦処理の出番は必要ありません。

 

 1点リードして中盤を迎え、相手が攻めあぐねているうちにどこかでリードを広げる。こんな勝ち方で勝ち星を積み重ね、交流戦を首位で迎えてほしいです。