多趣味な社会人のブログ

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CSはもう始まっている!

 危なかったぁ……フランスアしっかり抑えてくれよ。

 広島カープ読売ジャイアンツ終戦(25回戦)。延長10回を戦って6-5でカープの勝ち。文字に起こしてみると、「延長戦にもつれたのか」くらいにしか感じないと思いますが、試合の中身は壮絶な内容でした。

 まず特筆すべきは、広島がエースのジョンソンを先発に立てたのに対し、巨人はブルペンデーと称して中継ぎの沢村を先発させました。はい、巨人にとっては負けてもいい試合という位置づけなのです。マジック6に対して残り試合が12試合もあるため、負けたところでマジックは消滅しませんし、2位とのゲーム差も4ゲーム以上離れているため余裕があります。

 さて、約1年ぶりの登板となった沢村投手ですが、何と3イニングをパーフェクトで抑えます。このまま続投かと思われましたが、代打が送られ交代。長くても3イニングと決められていたのでしょう。ジャイアンツは4回から左の高木京介投手をマウンドに送ります。2アウトとなってから、鈴木誠也選手がレフトスタンドへ27号ホームランを放ち、チーム初ヒットが先制ホームランとなりました。ここから試合が動き出します。

 4回の裏、丸選手の27号ツーランで逆転されると、5回の裏にも1点を追加されてしまいます。完全に流れがジャイアンツに言ったように見えましたが、6回の表、2アウトから西川、菊池がチャンスを作り、鈴木、松山がタイムリーを放つというお手本のような攻撃で再び逆転します。

 7回の裏、3番手の中村恭平が岡本にタイムリーを打たれ、同点とされてしまいます。ここで、両チームにとって大きなプレーが生まれました。1アウト1、3塁のピンチでバッターはゲレーロ。中村が投じた初球を左中間に打ち上げます。浅いフライでしたが3塁ランナーは俊足の丸佳浩。迷わずスタートを切ってきました。センター西川からの送球は、ショートの中継を経てバックホーム。きわどいプレーとなりますが、球審はアウトのジャッジ。原監督はリプレイを要求。肉眼で見た限りはセーフに見えましたが、スロー映像を確認すると、一瞬タッチが先に見えます。結果は覆らずアウトとなり、大きなピンチを切り抜け、同点のまま試合は8回に入ります。

 ジャイアンツのマウンドはイニングまたぎの中川。大きなプレーがあった後のイニングと言うのは試合が動くもので、1アウト1、3塁のチャンスから松山選手にタイムリーが生まれて勝ち越します。ただ、中川をイニングまたぎさせたのが悪かったと責めるのは筋違い。この時点で巨人のブルペンには3人しか残っていなかったため、少しでも長く投げさせたいというのは普通の考え。ただ、結果的には勝ち越しを許してしまい、続くピンチの火消し役としてデラロサを投入します。巨人軍も勝ちパターンのデラロサをつぎ込み、死力を尽くした総力戦模様に。負けてもいい試合とはいえ、CSのファイナルステージで当たる可能性が高い組み合わせで、接戦を落としたとなると後々まで引きずるため、何としてでも勝ちたい試合に変わりました。

 カープの1点リードで迎えた9回の裏、マウンドには守護神フランスアが上がります。しかし、1アウトから亀井にライト前ヒットを打たれると、走塁のスペシャリスト増田大輝選手が代走に起用されます。増田を意識しすぎたのか、坂本にフォアボールを献上してしまい、1アウト1,2塁のピンチ。ここで、外角低めの真っすぐをレフトにはじき返されてしまい同点に追いつかれてしまいます。続く岡本にもフォアボールを出してしまい、1死満塁というサヨナラのピンチ。さすがに負けも覚悟しましたが、ゲレーロと大城を共に内野フライに打ち取り、試合は延長戦へ。

 10回の表、マウンドには鍵谷投手が上がります。これで巨人のブルペンには宮國投手を残すのみとなりました。広島のブルペン陣も、昨日先発した九里選手を除くと3人。確実に抑えてくれる投手陣ではないため、早く試合を決めたいところ。そんな中口火をお切ったのが野間選手。レフトへのツーベースを放つと、一昨日サヨナラ打を放ったヒーロー堂林選手がここはしっかりとバントを決めます。1アウト3塁のチャンスで、代打磯村。右投手に右打者、しかも磯村かよと思われたかもしれませんが、9回で勝ち切るつもりのベンチワークだったため、残っている野手はこの時点で曽根のみ。まさに、両チーム死力を尽くした総力戦と言っても過言ではないでしょう。ここで、キャッチャー大城痛恨のパスボール。まさかのプレーで広島が1点勝ち越します。しかし、その後は鍵谷も踏ん張り、1点差のまま10回の裏に突入。10回のマウンドは今村投手に任せます。簡単に2アウトを取った後、途中からファーストの守備についている阿部慎之助にセンター前ヒットを打たれます。しかし、1塁ランナーの阿部慎之助に代走が送られません。理由は、1番の重信に代打を送った時点で、ベンチに残っている野手が小林誠司のみとなってしまったからです。これでは代走を出すわけにはいきません。今村が最後のバッター打ち取り、試合終了。ナイターを戦うDeNAにプレッシャーを与える結果になりました。

 この試合、まるでCSのファイナルステージの戦いに思えました。巨人の先発はともかく、それ以外の選手起用は短期決戦の選手起用そのものです。いや、巨人はポストシーズンでも中継ぎ投手をつなぐ構想を思い描いているのかもしれません。そうだとしたら、単なるレギュラーシーズンの1試合ではなく、両チームにとって大きな意味を持つ試合となったでしょう。CSはすでに始まっているのです。カープとしては、この1戦をシーズン終盤の2位争い、そしてクライマックスシリーズに生かしてほしいです。

 

 15日の予告先発が塹江投手になっているのに驚いたファンも多いと思います。しかし、2位を目指すという観点から見ればまったく問題ありません。16日のヤクルト戦を大瀬良投手、18日のDeNA戦を床田選手で勝つことができれば、十分2位を狙えます。本当なら明日の試合は雨で流れて中止になってくれると嬉しいのですが、それは無理だと思うので、勝てる試合をしっかり勝ってほしいです。

 阪神か中日が3位に肉薄してくる可能性もわずかながらありますが、21日から始まる阪神、中日との3連戦は試合感覚が空いた状態で臨めるので、ジョンソンや大瀬良を先発させられますし、なんならシーズン最終盤なので先発投手を複数起用するスクランブル登板もあり得ます。まあ、そうならないことを願いたいですが。残り2週間余り、しっかり戦ってCSファーストステージをマツダスタジアムで開催できるよう全力で応援したいと思います。