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運転免許が簡単に取れすぎ

 現在「東名あおり運転事故」の裁判が世間の関心を集めています。最近、あおり運転をはじめ、自動車にまつわる重大事故が増えているように感じます。ひき逃げや飲酒運転といった悪質なものから、ブレーキとアクセルの踏み間違いや逆走など、いずれも一歩間違えれば重大な事態を引き起こしかねません。

 なぜ自動車事故が増えているか。それは、運転免許が簡単に取れてしまうからです。運転免許を取得するためには学科試験と実技試験が必要ですが、どちらもそれほど難しいものではなく、最短一か月ほどで免許を取得できます。要領の悪い人でも、半年あればほとんどの人が運転免許を取得できるでしょう。

 このような現状は誠に危険だと思います。下手したら人を殺す凶器にもなり得る自動車を、わずか1か月の教習と簡単な試験を受けただけの人間が運転してよいのでしょうか。電車や飛行機の免許を取得するためには、たくさんの時間と努力が必要です。だからこそ、電車や飛行機の重大事故は滅多に発生しないのです。日本において、自動車事故の犠牲になって亡くなられる方は、年間3904人(e-Stat参照)にもなります。一方、飛行機事故で亡くなられた方は、世界中で年間258人(Aviation Safety Network参照)です。これは、航空機自体の性能が進化したのも一つの要因ですが、なんといってもパイロットになるためのハードルが高いからだといえます。もし、飛行機の免許が1か月そこらで取れるものだとしたら、皆さんは飛行機に乗りますか?おそらく100人中99人が乗らないでしょう。医師免許も同じです。大学の医学科時代から合わせて約10年もの歳月が必要になるからこそ、医師免許には価値があり、患者はお医者さんに安心して命を預けられるのです。空の上を飛んでいる飛行機を運転しているのは、99.9%がプロフェッショナルです。しかし、道路上にプロフェッショナルが運転する自動車はいったい何パーセントいるでしょうか。おそらく、環八を見渡したところで、プロ意識を持ったドライバーは数えるほどしかいないでしょう。それどころか、感情をコントロールできない人や、判断力が鈍くなった老人まで自動車を運転しています。これでは、毎日のように事故が起こって当たり前です。

 ちなみに、私は自動車免許を持っていません。それどころか、自転車にも乗りません。主な移動手段は、電車とバスです。他人に危害を加えてしまう恐れのある人は、電車やバスといった公共交通機関に乗りましょう。

 自動車は、飛行機や電車と違って多くの命を預かっているわけではありませんが、家族や友人と言った同乗者の命を預かっています。また、他の車に乗っている人や歩行者など、道路を利用する不特定多数の人の命も預かっているのです。おそらく、自動車が身近なものになりすぎて、命を奪うかもしれない危険な乗り物であることを忘れてしまっているのではないでしょうか。これから車を運転される方がいましたら、この記事を思い出して、気を引き締めて運転してください。