多趣味な社会人のブログ

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自殺したい人に贈るメッセージ

 2017年、日本で自殺した人の数は約2万1千人でした。これは、毎日57人が国内のどこかで自殺しているということです。この数値は死因が自殺と特定された人数を表しているため、死因不明の人や死体が見つかっていない人も含めれば、実際の自殺者数はもう少し多いのかもしれません。また、未遂におわった人や、死にたいと思っているが行動には移さなかった人も数多くいると思われます。

 今回は、現在死にたいと考えている人にメッセージを送りたいと思います。

すでに死んでいるよ、今日から生きなさい

 厳しい言い方かもしれませんが、死にたいと考えている人はすでに死んでいます。心臓が動いているだけで、生物学的には生きていますが、社会的には死んでいます。現代の日本で育った我々は、生きていくことに苦労していません。コンビニに行けば簡単に食べ物が手に入り、蛇口をひねれば水が流れ、たやすく生命維持に必要な栄養を補給することができます。幸か不幸か、日本に住んでいれば何も考えずとも、生物学的には生きていくことができるのです。世界を見渡してみれば、きれいな水さえ十分に飲むことができない人たちがたくさんいます。いや、世界的に見ればそのような人の方が多数派で、むしろ我々のように何もしなくても生きていける人の方が少数派なのです。また、日本も70年前は満足に食べることすらままならない人がたくさんいました。愚かな戦争のせいで、食べることから学ぶことまで何もかも我慢しなくてはならなかったのです。

 このように考えてみると、現代の日本で育っている我々はどれほど恵まれているでしょうか。恵まれすぎて、自らが恵まれていることにすら気づけなくなってしまったのです。生物としての安全が確保されているのですから、今度は社会的な意味で生きてみましょう。自分にとっての幸せを自分で定義して、やりたいことを一所懸命やっていけばいいのです。失敗したから死にたい、などと馬鹿なこと言うのはやめましょう。成功するまでの過程に過ぎないじゃないですか。少しつまずいただけで、失敗した、絶望だなどと考えるのがあほらしいです。幼いころを思い出してみてください。自転車の練習をするときに、何度も転んだりしませんでしたか。繰り返しチャレンジしたからこそ、自転車の補助輪を外しても乗れるようになったじゃないんですか。

 近年、若者の自殺が社会問題化しています。20代の死因のうち、約49%が自殺です。2位の不慮の事故や、3位の悪性新生物(がん)に関しては、防ぎようのない面もあります。しかし、自殺に関しては自ら死のうとしなければ防げる死因です。70年前の日本人は戦後の焼け野原でも希望を持ち続け、GDP世界第3位の経済立国に成長しました。物質的な豊かさの次は、心の豊かさを手に入れる必要があるのかもしれません。