多趣味な社会人のブログ

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最高の教育とは?

 教育の早期化というのが進んでおり、「0才からの教育」みたいな本も見かけます。お子様を持つ親御さんの多くは、自分の子どもに対してどのように教育すればよいか悩んでいるのではないでしょうか。

 結論から書きます。「何もしないこと」が理想の教育です。といっても、放任しておけばいいというわけではありません。最低限の生活の面倒は見てあげてください(育児放棄になってしまいます)。ここで言う何もしないというのは、レールを敷かないという意味です。間違っても、たくさん勉強して医者になりなさい、弁護士になりなさいなどと言ってはいけません。あくまで、お子さんの自主性に任せてみることが大事です。

 私の両親は、私に対して自分の考えを押し付けるようなことはほとんどしませんでした。そのおかげで、プロ野球選手、小説家、数学者、経済学者、公認会計士、経営者など幼いころからたくさんの夢を持つことができました。移り気なので、夢自体は何度も変わっていますが、いつもその夢に向かって全力を尽くしてきたつもりです。もし、医者になりなさいなどと言われていたら、両親に反発していたかもしれません。もしくは、何も考えずに医者を目指していたかもしれません。後者の方は一見良さそうに思えますが、すべての人にとって医者になることが幸せだとは限りません。いくら勉強ができて医師免許を取れたとしても、血を見るのが苦手だったら医者には向いていません。それなのに、開業医の息子だから跡継ぎになれ、という無茶な親もいます。たしかに、自分が医者であれば、どうすれば医者になれるか、というプロセスについては詳しいかもしれません。しかし、医者の息子だからといって、医者に向いているとは限らないのです。

 また、親から押し付けられた夢に向かって進んでいると、どこかでつまづいたときに他人のせいにしてしまう恐れがあります。自分の人生については自分で責任を取る、という当たり前のことをきちんと教えなくてはいけません。そのためには、人生をどのように生きるかということを、お子さん自身に考えさせる必要があります。「この道を進みなさい」とレールを敷くことはしないで、お子さん自身の選択を見守り、ときに手助けをしてあげるだけでよいのです。

 ここまで書くと、うちの子には自主性がない、何にも興味を持たないのだけど、この先の進路はどうすればいいの、という声が聞こえてきます。たしかに、控えめで自己主張しない子もいると思います。その場合は、いくつか選択肢を示してあげましょう。「税理士は、会社の税金を計算する仕事なんだよ」「薬剤師になってがんを治す薬を創れたら素晴らしいね」などと、お子さまの性格を考えたうえでアドバイスをしてあげましょう。ただし、あくまで選択肢を示すだけです。「税理士になりましょう」「絶対薬剤師になるべきだわ」などと押し付けてはいけません。物心がついたばかりの子どもは、いろんなことに興味を持っているはずです。その興味を否定したりせず、温かく見守ってあげましょう。

 私は、小学生のころからたくさん本を読んでいます。中学では数学にはまり、高校では経済学に興味を持ちました。これらは親に押し付けられたものではなく、すべて自分から面白いと思って取り組みました。自分で選んだ夢は、たとえ道半ばであきらめたとしても納得することができます。この記事を読んでいる若い皆さん、自分の人生は両親のものではない、自分自身のものだということを心に銘じましょう。