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【日本シリーズが熱い!!】1戦目考察

 昨日は6回裏で決着がついたと思ったのですが、誠也と安部の一発攻勢で試合終盤に見せ場を作ってくれました。しかし、怒涛の反撃もあと一歩及ばず、対戦成績は1勝1敗1分のタイに戻ってしまいました。この記事では、カープファン目線でここまでの日本シリーズを振り返っていきましょう。

 まず、大瀬良と千賀の先発で始まった初戦。両エースの先発ということもあり、点が入らない展開を想像していましたが、初回にいきなり菊池のホームランで先制します。この後も松山のタイムリーで追加点を挙げ、2点のリードをもって試合が進みます。リードをもらった大瀬良は4回まで強力なSB打線をノーヒットに抑えるピッチング。一方、相手エースの千賀も2回以降パーフェクトに抑え、完全に立ち直ります。カープ2点リードで迎えた5回表、先頭の中村晃にこの試合初ヒットを許すと、続く内川にもセンター前に運ばれ、0アウト1、3塁のピンチを招きます。続く2人を何とか抑えると、2アウト2、3塁の場面で打順はピッチャーの千賀という場面。ここで、工藤監督は好投していたエースに代打デスパイネを送ります。ここで千賀を代えるという決断は、短期決戦ならではの采配です。勝負を分ける場面。デスパイネの打球はセンター方向へ飛びます。そこに回りこんだのはセカンド菊池!!この男なら余裕で守備範囲です。一塁に送球してスリーアウトチェンジ……と思いきや、ファーストの松山がボールを後ろにそらしてしまいます。この間にセカンドランナーまで生還し、一気に同点に追いつかれてしまいます。6回以降は、互いのリリーフ陣が踏ん張り、9回までスコアボードにゼロが並びます。迎えた延長11回表、ジャクソンが2アウト1、3塁のピンチを招くと、マウンドに上がったのはヘルウェグ。ヘルウェグって誰と思い、調べてみると、レギュラーシーズンはわずか7試合しか登板していません。なぜこのピッチャーが重要な場面に出たかというと、この時点でブルペンにはヘルウェグのほかに中田廉と中村祐太しかいませんでした。投球練習の様子を見ていると、球は速いから何とかなるだろう。そう思ったのもつかの間、内川選手への初球は胸元をえぐります。やばい、コントロールが悪すぎる。その考えは当たっており、2球目は内川選手の太ももに直撃するデッドボール。内川選手にとっても痛い、カープベンチにとっても痛い死球で満塁となってしまいます。コントロールが悪いピッチャーがで大丈夫か、と全国のカープファンが心配する中、続く選手をセンターフライに打ち取り、なんとかピンチを防ぎます。その裏、先頭の誠也が出塁しますが、松山が併殺に倒れチャンスがしぼみます。最終回、カープ中田廉がマウンドに上がります。今シーズンは15試合しか登板しておらず、防御率は13点台。正直信頼はできませんが、先ほども書いた通り、ブルペンには中田のほかに中村しかいないのです。絶対負けられない日本シリーズの初戦が延長12回までもつれてしまっては、いくら選手層が厚いと言われるカープでも選手は残っていません。先頭の高谷にストレートのフォアボールを与えると、SBベンチに残っていた最後の野手である栗原選手が1球で送りバントを決める。上林を打ち取ったあと、代打で出場し2安打を放っている川島にフォアボールを与え、2アウトながら1、2塁のピンチを迎える。ここで、外国人助っ人グラシアル。外国人ながら長打を狙いすぎないアベレージヒッターであり、1点も与えられないこの場面では脅威です。フルカウントからの第6球、低めのカットボールをセンターに打ち上げました。球場だけでなく、日本中のカープファンが安堵のため息をついたことでしょう。中田廉、見事大舞台の大事な場面をゼロに抑えてくれました。さて、カープの負けがなくなった12回の裏。ピンチの後にはチャンスが来るもので、1アウトから安部がフォアボールで出塁。この場面で代打として新井貴浩が打席に立つと、球場が今日一番の盛り上がり。クライマックスシリーズの第2戦では、1点ビハインドの場面で登場し、同点タイムリーを放っています。この場面は長打が出ればサヨナラ。まさに新井のためにお膳立てされた舞台と言っても過言ではありません。しかし、アンダースローの高橋礼に翻弄され、ぼてぼてのピッチャーゴロ。ランナーを先に進めただけで、試合を決めることはできませんでした。2アウト2塁、左の田中広輔を迎えたところで、SBベンチが動き左のモイネロをマウンドに送ります。左打者には左投手を当てる。この場面で出し惜しみする理由がありません。重圧のかかる場面でしっかりと田中を抑え、第1戦は引き分けに終わりました。

 スコアだけを見れば2-2ですが、この試合は点数だけでは分からない物語があります。まず、5回の工藤監督の采配についてですが、調子が上がってきた千賀に代打を出しました。レギュラーシーズンだったらあり得ない采配ですが、絶対に負けたくない日本シリーズの初戦。何としてでも点を取りたかったはずです。この采配に応えたのがデスパイネ。DH制のないこの試合では代打として控えたわけですが、この打席で大仕事を果たしてのけました。結果からみれば、この2点が入ってなければ負けてたわけですから、工藤監督の采配は成功だったと言えます。ここで代打を送っていなければ、試合の流れ、いやシリーズの流れがカープに傾いていたでしょう。短期決戦で選手交代が遅れてしまうことほど致命的なミスはありません。そうした意味では、カープも6回以降の継投にミスはなかったと言えるでしょう。11回、12回はひやひやする場面が続きましたが、これは良い投手を惜しげもなく使ったことの裏返し。そもそも、延長戦に入った時点で何回まであるか分からないので、先のことは考えずに良い投手から使うのがセオリーです。SBも、野手を全員使う野球で攻撃を仕掛けてきました。日本シリーズ初戦は、見ごたえがある試合だったといえます。

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