多趣味な社会人のブログ

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野外実習

 私の高校では、1年生の時に野外実習があります。2泊3日で千葉県の鴨川周辺に行き、植生調査や生物の調査を行います。理科(特に生物)があまり好きではなく、宿泊行事も嫌いな私にとって、行く前から憂鬱で仕方ありませんでした。

 実習2日目、案の定具合が悪くなりました。正直言って、フィールドワークは何一つ面白くありませんでした。しかし、このフィールドワークは思わぬ体験をさせてくれます。バスで移動中ふと車窓を眺めると、千葉県の中心部と比べて人が少ないことに気づきます。同じ千葉県なのに、こんなにも寂れているのかと思ったのが正直な感想です。CMなどでも有名な鴨川シーワールドですら、周りには何もないのです。思えば、初日に電車で来た時も、南下していくにつれ乗客が減り、駅自体の作りも粗末なものになっていました。

 ネットで調べれば、千葉県の南部が寂れているという情報などいくらでも手に入ります。しかし、実際に行ったことで、実体験として過疎化している町の状況を知ることができたのはとても有意義なことだったと思います。

 野外実習の本来の目的は、理系の調査・研究の基礎を身につけることだと思います。しかし、私にとっては地方経済の衰退を肌で感じ取れたことが一番の収穫でした。思えば、この経験が現在につながる原体験だったのだと思います。フィールドワークを有意義なものにした多くのクラスメートと、地方の過疎化に思いを巡らした私。全く別のことを考えている両者ですが、どちらが正しいということではなく、自分の視点をもって何かを経験していくことが大事なのです。