多趣味な社会人のブログ

プロ野球、自転車レース、競馬、財テク、政治経済、教育問題など様々な記事を発信しています。

エコノミクス甲子園・県大会

 

 高2の時に苦い思いを味わったエコノミクス甲子園(以下「エコ甲」という)。今回は高3でリベンジしたときの結果について書きます。

 

 夏休みの前半に高校生クイズが終わった後、受験勉強はそこそこに経済の学習に時間を費やします。高校の自習室に入り浸り、政治経済の教科書を隅々まで読み込みます。エコ甲の県大会に向けて行った学習法を紹介しますので、出場しようと思っている方はぜひ参考にしてください。

『勉強法』

1.政治経済の教科書に載っている太字の単語をひたすら覚える

2.重要な出来事と年代を結び付けて覚える

3.新聞をみて気になった記事をひとつ見つけ、ノートに書いておく

 

 夏休みの間、エコ甲対策は順調に進んでいましたが、エコ甲に出場するにあたってひとつ問題が生じます。昨年と同じ、相方問題です。去年一緒に出場してくれた、委員会のS君は同級生なので3年生。中堅進学校では、3年生になったらほとんどの生徒が受験モードに入ります。県大会が開催される12月に、大会に出場してくれる3年生は私の知る限りおらず、S君とて例外ではありません。一緒に出てくれる後輩を探さなくては、出場すらかなわないのです。そこで、私が会長を務めている数学愛好会(後に別の記事で紹介します)の後輩U君に声を掛けました。すると、二つ返事で出場を快諾してくれました。こうして、最初の関門である出場登録をすることができました。

 県大会当日、会場の大手銀行に到着すると大きなイベント用ホールに案内されます。第1ラウンドは4択の筆記クイズです。二人で相談しながら解答する形式なのですが、30分の制限時間で50問を解かなくてはならないため、時間に余裕がありません。第1ラウンドが始まり、相方のU君に相談しながら解き進めていると、3問目を解き終えたところで「マーク作業に専念します」と言ってくれました。高3で最後の出場となる私の解答を全面的に受け入れ、マーク作業に徹してくれようというのです。U君のおかげで、私は問題を解くことに専念し、何問目は何番と指示するとその番号を丁寧に塗りつぶしてくれました。この分業システムのおかげで、問題をスムーズに解き進めることができ、残り時間を5分ほど残してひと通り問題を解き終えました。分からなかった数問を、裏方に徹してくれた相方と相談しながら解いていきます。何とか、時間内にすべての問題を解き終えることができました。

 昼食休憩をはさんで第2ラウンド。4チームごとの早押しクイズが待ち受けております。簡単に説明すると、3問正解で勝ち抜け、1抜けするとボーナス点が入るというラウンドです。誤答は1問お手付きなので、慎重にいきたいところ。同じグループのチームは、有名進学校(昨年全国大会に進んだ高校のクイズ研究会)2チーム、私の高校と同レベルの高校が1チーム。有名進学校のチームが2チームいるという大変厳しい状況ですが、なんと1問目を正解することができました。すると、2問目は有名進学校のチームが意地の正解。ものすごい緊張感が全身を襲います。3問目は誤答に注意しながらも万全のタイミングで押すことができ正解。リーチをかけ、勝ち抜けが現実味を帯びてきます。ただ、この問題を相手に取られると2対2の同点になるため、気が抜けません。運命こえの4問目、確実に分かる時点まで待って押す。緊張から上ずった声で答える。正解判定までのわずかな間が、永遠かと思うほど長く感じる。正解の判定音が鳴り響く。勝ち抜けたという事実を認識するまでには多少の時間が必要であった。4問目を正解してから決勝ラウンドまでの時間がどのように過ぎていったか、よく覚えていない。

 決勝ラウンドには、全24チームのうち1ラウンドと2ラウンドの得点が高い6チームが進める。運命の結果発表。私たちは並みいる強豪校を抑え、1位で予選を通過した。決勝ラウンドのルールは、答えをフリップに書き込む形式で行われる。全10問が出題されるのだが、9問目が終わった時点で、私たちのチームを含む3チームが同点というハイレベルな戦い。もし、10問を終了しても点数が同じだった場合には予選の点数が高いチーム、つまり私たちが優勝ということだ。優勝を決める10問目、どのチームでも解ける簡単な問題が出題された。「よし、勝った」と思いながらも、震える手で丁寧に答えを書く。フリップをオープンする。やはり、全チーム同じ答え。この瞬間、正誤に関わらず私たちの優勝が決まった。もちろん、全チーム正解。司会の人が優勝チームを発表したときに、改めて「優勝したんだ、全国大会に出れるんだ」ということを認識する。銀行の頭取から賞状を受け取る時間は、至福の瞬間という言葉では片づけられないほどの喜びだった。緊張に弱い私のことを懸命にサポートしてくれたU君にしっかりとしたお礼を言えてなかったので、このブログを借りてお礼を申し上げたい。「U君。わがままで常識に欠けた私と共にエコ甲に出場してくれて、本当にありがとうございます」

 県大会が行われたのが12月。全国大会が行われるのは2月。高校3年生にとっては受験真っただ中であるはずだが、私の進学予定校はFランクで入試が簡単なため、1月下旬からの家庭学習期間はエコ甲全国大会への勉強に費やされた。全国大会での素晴らしい経験は次回書くことにする。